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慶應SFCの「AO入試3分間動画」は、問題点と解決策で構成しよう

慶應義塾大学SFC入試 3分間動画プレゼン対策法 第1回

慶應SFCのAO入試3分間プレゼン動画の作り方

はじめに

 「慶應クラス」という慶應義塾大学進学専門塾を主催している塾長の牛山です。
 本日ご紹介する記事は、以前書かせていただいた「我が子を確実に慶應大学に合格させる教育法」という記事のスピンオフ編です。『慶應sfc入試の3分間動画プレゼン対策法』と題しまして、慶應大学に合格するための秘訣をご紹介していきます。

コロナ禍の中で始まった新形式入試とは?

 2020年より、慶應大学SFCでは、3分間動画のプレゼン資料の提出が必須となりました。かつて慶應SFCでは、プレゼンテーションによる口頭試問が必須でしたが、このプレゼンテーションを効率よくオンラインで行い、受験生の資質を見極めるのが新しい慶應SFCのAO入試となったようです。この意味で、かつての入試方法を再度採用した形となります。

多くの受験生が抱えているAO入試の問題とは?

 ほとんどの受験生が抱えている問題は、「志望理由書」も「面接」も「プレゼンの内容」も30点程度だということです。この点数はあくまでも初回の平均点です。従って、何度も添削を受けているうちに、80点近い点数の書類になります。ただ、受験生はあまりそのように考えていないことが多いようです。慶應大学を受験する学生は、プライドが高いことも多く、自分の評価がそこまで低いとはあまり考えないようです。ところが現実には、改善点だらけということが少なくありません。

点数が低い主因の一つは、何が問題なのかが分からないこと

 大学受験生も、大学院受験生も含めて、多くのプレゼンテーションが抱えている問題は、プレゼンの聞き手が、何が問題なのかが分からないことです。あるいは、問題点が明確にプレゼンを受ける側に伝わっていないことが大きな問題です。
 問題点がプレゼンの中で明確に伝わらないことは、なぜ問題なのでしょうか。その理由は、問題点が伝わらない場合、受験生がプレゼンをどんなにがんばっても、『何を言っているのかが分からない』ことにあります。
 もちろん、日本語で伝えているわけですから、日本語の意味は相手に伝わっています。伝わっていない最大の内容は、論理的連関です。受験生が一生懸命に伝えている内容が、自分のビジョン・構想であったとしても、研究計画であったとしても、ビジネスプランであったとしても、何が問題なのかが伝わっていない場合、聞き手は混乱し、単に話しているだけになってしまいます。
 プレゼンテーションの中で何が問題なのかを明確に伝えることができていない場合、情報の受け手の側では、焦点がぼやけており、話のテーマと概要しか頭に入ってきません。
 一方で、プレゼンターは、意気揚々と、自分の構想や計画を元気に話しているということが少なくありません。
 このように、悲劇的に話が聞き手に伝わっていない場合、プレゼンターの側も、本当は何をやりたいのかが明確に理解できていないことも少なくありません。

「人工知能」と「統計学」は、よくわからない人がすぐに述べてしまいがち

 例えば、あなたが大学に入って何をやりたいのかを聞き手に説明するとき、自分が問題視している点が何なのかを精緻に考えることができていない人は、『人工知能で解決する』、『統計学で解決する』などと言ってしまいます。
 このような人工知能や統計学に対する誤解は、AIや統計なら何でも解決できるという先入観に基づいています。加えて言えば、「この手の安易な言説」は、人工知能や統計学による解決方法の問題点が見えていないということでもあります。もし統計学の弱点や、研究上のデメリットをしっかりと理解していれば、統計学で解決できるなどと安易で雑すぎることは言わないはずです。言い換えれば、このような発言は、大学等で学ぶ内容に対する自分の勉強不足を露呈しているということになります。大学側は、受験生がその受験までに何をどれだけ準備してきたのかも厳しく見ています。その意味で、「人工知能で解決する」、「統計学で解決する」というお決まりの雑すぎる意見にがっかりしてしまうというわけです。
 例えば統計であれば、「従来の先行研究では相関分析が主に行われており、因果の特定が困難であったため、特定の指標を抽出し、二群比較でアプローチする」など、具体的な解決策があれば、問題が何かを論理的に精緻に理解している可能性が高いと推定が働きます。もちろん、このようなことを高校生が述べる必要はありませんが、雑な提案や物事に対する短絡的な研究的意味付けに大学教員はガッカリしていることが少なくありません。

問いがすべての学問のスタート

 一般入試の小論文試験でも、問題提起をしない人がよくいます。このような人は、自分が書く論文が何を問題としており、何を論点としているのかを明確に意識せず、何らかのテーマについて書いていることが少なくありません。
 社会に存在する様々な問題は、何を問題視するかによって、変わります。例えば、格差社会論についても、「格差があることが問題」なのか、「格差が固定化すること」が問題なのか「格差を生み出す政策」が問題なのか、「絶対的貧困を生み出す社会保障政策の体制」が問題なのか、その格差を生み出す「資本主義という社会構造」が問題なのか、ノーベル経済学賞を受賞したジョセフ・スティグリッツが述べたように「世界の統治機構とグローバリゼーション」が問題なのか、受験生が考えておく必要があります。格差が問題なので、将来これをやりたいと書類に書けば、おおざっぱにしか考えておらず、問題意識も低いと思われてしまいます。先人の残した論文や書籍にアクセスして、少なくとも最低限度の学問的議論や論考が行われた上で、大学受験をするのが望ましいと考えられているということです。

プレゼンテーションでも問いを明らかに

 3分間のプレゼン入試でも、何が「問題点」なのかを明確にプレゼンの聞き手に伝えましょう。そのために、「問題点」と書かれたスライドを用意することをお勧めします。

まとめ

 最後に本日のまとめを掲載します。

  • 多くの受験生のプレゼンの点数は30点程度。
  • 何が問題点なのかが分からないので、点数が低い。
  • 「人口知能で解決する」「統計学で解決する」では受からない。
  • 問いを深堀し、論点を明確化させることが大切。
  • プレゼンテーションの資料でも、何が問題点なのかを明らかにする。

プロフィール

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牛山 恭範(うしやま・やすのり)

  • 慶應義塾大学合格請負人
  • スキルアップコンサルタント
  • 専門家集団Allaboutスキルアップの担当ガイド
  • 株式会社ディジシステム 代表取締役
  • ヤフー(Yahoo)知恵袋 専門家回答者
  • 慶應大学進学専門塾『慶應クラス』主催者

慶應大学に確実かつ短期間で合格させる慶應義塾大学合格請負人。慶應義塾大学合格の要である、小論文と英語の成績を専門家として引き上げる為、理系を除く全学部への合格支援実績がある。(学部レベルだけに留まらず、慶應大学法科大学院へ合格に導く実績もある。)短期間で人を成長させる為の知見を活かし、教え子の小論文の成績を続々と全国10以内(TOP0,1%以内も存在する)に引き上げる事に成功。12月時点で2つの模試でE判定の生徒を2ヵ月後の本試験で慶應大合格に導く実績もある。

技術習得の専門家として活動する為、英語力の引き上げを得意としており、予備校を1日も利用させずにお金をかけず、短期間で英語の偏差値を70以上にして、帰国子女以上の点数を取らせるなどの実績が多い。慶應大学合格支援実績多数。

自分自身も技術習得の理論を応用した独自の学習法で、数万項目の記憶を頭に作り、慶應大学SFCにダブル合格する。(その手法の一部は自動記憶勉強法として出版)同大学在学中に起業し、現在株式会社ディジシステム代表取締役。
より高い次元の小論文指導、小論文添削サービスを提供する為にも、世界最高の頭脳集団マッキンゼーアンドカンパニーの元日本、アジアTOP(日本支社長、アジア太平洋局長、日本支社会長)であった大前研一学長について師事を受ける。

ビジネスブレークスルー大学大学院(Kenichi Ohmae Graduate School of Business)経営管理研究科修士課程修了。(MBA)スキルアップの知見を用いることで、牛山自身の能力が低いにも関わらず、同大学院において、『東大卒、東京大学医学部卒、京都大学卒、東大大学院卒(博士課程)、最難関国立大学卒、公認会計士、医師(旧帝大卒)、大学講師等エリートが多数在籍するクラス』(平均年齢35歳程度)において成績優秀者となる。個人の能力とは無関係に「思考・判断力」「多くの記憶作り」等で結果を出すことができるスキルアップコンサルタントとしてマスコミに注目される。(読売新聞・京都放送など)他の「もともと能力が高い高学歴な学習支援者」と違い、短期間(半年から1年)で、クライアントを成長させることが特徴。

現在東京工業大学大学院博士後期課程在学中。

慶應合格のためのお得情報提供(出る、出た、出そう)ではなく、学力増加の原理と仕組みから根本的に対策を行う活動で奮闘中。

著書

「慶應大学絶対合格法」

「AO入試プレゼンテーション対策と合格法」

「小論文技術習得講義」

「小論文の教科書」

「自動記憶勉強法」

「~なぜ人は情報を集めて失敗するのか?~目標達成論」

「勉強法最強化PROJECT」(弁護士・医師との共著)

「慶應小論文合格バイブル」

「難関私大対策の急所」(以上共にエール出版社)

「機械的記憶法」(日本実業出版社)

「クラウド知的仕事術」(日本能率協会マネジメントセンター)

「速読暗記勉強法」(日本実業出版社)

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