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慶應SFCの小論文対策4つの秘訣合格法

慶應SFCの小論文対策4つの秘訣合格法

はじめに

「慶應クラス」という慶應義塾大学進学専門塾を主催している塾長の牛山です。
 本日ご紹介する記事は、以前書かせていただいた「我が子を確実に慶應大学に合格させる教育法」という記事のスピンオフ編です。
 このたび「慶應SFC小論文対策4つの秘訣合格法」(エール出版社)という書籍を新たに出版しましたので、本稿では、慶應SFCの小論文対策、慶應SFCの合格法の秘訣について、公開していきます。本稿と、ここでご紹介した書籍を読み、適切に対策を行えば、かなりの確率で合格できるものと、私は経験から確信しています。

「慶應SFC小論文対策4つの秘訣合格法」(エール出版社)


新刊の表紙には、私の塾の元生徒さんである辻本公認会計士試験合格者が掲載されています。彼は慶應大学に4学部合格しています。(法・経・総・環)そして、彼は慶應経済学部在学中に公認会計士試験に合格しました。受験当時、私が運営する記憶専門の塾で、公認会計士試験の暗記対策を彼は行っていました。そんな辻本さんは慶應SFCもダブル合格していますので、今回本書の中で彼に対して慶應大学SFC受験についてインタビューを行い、対談内容を掲載しています。

構文にはめるだけの対策の危険性

 近年慶應SFCの小論文対策として、構文にはめるだけの対策を行う人が目立っています。構文とは、「原因を書き、対策案を書く」という、特定の解法に沿ったテンプレート思考のことです。このように、特定の構文にはめるだけの小論文対策は、何も書くことができない受験生には魅力的なものです。しかし、このようなワンパターン解法は、「大変受かりにくい書き方」と言えます。

構文にはめると具体的にどのような答案になるのか

 構文にはめた答案を添削していると、例えばゴミ問題の場合、「ゴミが出ることがごみ問題の問題なので、ごみ問題対策は、ゴミになるものを作らなければよい」というように、構文の範囲内でしか頭を働かせない答案が目立ちます。
 同様に、「対策案を書いた後は、具体例を述べればよい」などと、構文による小論文指導が行われることがあります。このような指導を受けた受験生は、「具体的には、食べ残しがゴミになるため、食べ残しを作らないことがごみ問題の対策である。」などと書くようになってしまいがちです。このような答案は、現実に添削の際に見かけたものです。
 このように「実効性が無い対策案」や、「実現性のない対策案」、「自明性の高い分析」が行われてしまう理由は、肝心要の論理思考が考察ステップから欠落しているためです。
 本来であれば、問題解決における思考プロセスは、問題を発生させる本質的な問題点の特定が優先されることが多いのですが、このプロセスは、論理的なものです。論理的に原因を考察できる場合は、論理的に考察すればよいのですが、多くのケースで小論文試験では、学術論文の執筆ではありませんので、一次情報と呼ばれる自分で取得できるデータを取得できないため、原因が何かについて論考することはできません。
 資料問題が作成された場合は、資料の読み取りから、原因について考察することは可能でしょう。しかし、このような背景事情に疎い受験生は、「慶應SFCは問題解決を志向する学部なので、問題解決チックな思考プロセスをそれっぽく答案に見せていけば点数が高いのではないか」と下心を見せてしまいます。
 また、このように、『表面的に「問題解決学風の雰囲気」を出すことを主目的とした非論理的な考察プロセスになってしまう構文』を慶應SFC対策の要として指導する教育機関がネット上で無料情報を配布することにより、多くの受験生が慶應大学の小論文試験対策で減点されるという状況が近年深刻化しています。

手軽な対策の危険性

 慶應SFCの小論文対策には、上記のような不適切な対策以外に、手軽な対策論も幅をきかせています。
 慶應SFCの小論文対策のポイントはこれだけ・・・というような、「手軽な対策だけで合格できると錯覚させるサービス」が近年目立ちます。
 しかし、慶應SFC進学対策専門塾である「慶應SFC特化クラス」という塾を長年運営してきた私の経験から言えば、手軽な対策では、多くのケースで受験生は合格できません。
 その理由は、アピールポイントのズレにあります。手軽な対策だけを行った受験生は、文章設計の基本ができておらず、思考プロセスやアピールすべきポイントがずれてしまいがちです。
 ご紹介したワンパターン解法を使用することで、実力がある若い優秀な子が、「単なる勘違いにより、合格できない」というケースが目立ちます。
 手軽な慶應SFC入試対策には、「流行りの言葉」を答案に散りばめ、それらの言葉にからめて答案を作ればよいというものがあるようです。「人工知能」「Iot」「ビッグデータ」「AI」など、流行りの言葉を組み合わせて答案に入れ込み、それっぽく仕上げれば、高く評価されると、このような指導は説きます。
ところが、このような流行り言葉を答案に入れる対策に力を入れていると、内容がない答案になりがちです。また、書いている内容の実現性が低くなってしまいがちです。
 このような失敗は、慶應SFCとは「問題解決とIT関連の学部である」という強い先入観から起こるようです。現実には、問題解決にルールなどなく、単に問題解決力が高いのか、低いのかしか、現実の世界では関係がありません。従って、本来であれば、問題解決の力を本当の意味で高め、自分自身の課題を明確化させるというステップが必要です。
 「私はSFCの問題解決に詳しいので合格させてもらえるはず・・・」という期待が、自分の答案や実力を厳しく評価する目を曇らせてしまいます。
 「手軽な慶應SFC小論文対策」の特徴は、このように、努力せず、自分に甘くなり、対策が不十分になることと言えます。

過去問題の対策に終止する危険な対策

 過去問題の対策に終止する対策論もSFC受験にありがちな対策論です。しかし、この対策も空回りしがちです。「優れた答案を設計する肝心要の実力」を無視し、単に過去問題に慣れることを主目的としてしまえば、実力ギャップを埋めることができなくなってしまいます。確かに過去問題は重要でしょう。しかし、実力がない状態でいくら過去問題に慣れても、原稿用紙のマス目を埋めることには慣れますが、実力不足を過去問題演習で補うことはできません。なぜならば、小論文は暗記テストではないからです。

慶應SFCに合格できない本質的な問題点

 慶應SFCに合格できない本質的な問題点は、以下のとおりです。以下の文章は、この度発売された新刊「慶應SFC小論文対策4つの秘訣合格法」(エール出版社)という本の中の一部です。

~引用開始~
第一章 従来存在した慶應SFC小論文対策理論の問題点
 従来存在した慶應SFC小論文対策理論の問題点とは、「軽めの手軽な対策で合格できる」という実態から乖離した指導方針にあると考えられる。試験では本来合格する実力と、現在の実力のギャップを埋めることで合格できるが、「軽めの手軽な対策」では、「考えることができない」「思いつくことができない」「表現できない」「知らないので書くことができない」「時間が間に合わない」などの現実に存在する問題に対応できない。これらの実力ギャップを埋めるためには、読むなどの『インプット』と書くなどの『アウトプット』の学習がバランス良く行われる必要があるが、この点においても、従来的な慶應SFC合格理論は、お手軽かつ中途半端な指導を行いがちであり、十分に実力ギャップを埋めることができるとは考えにくいものである。
~引用終了~

 上記の内容を図式化すると、以下のようになります。

 よくあるご質問に、小論文はセンスかどうかというものがあります。このご質問に対する答えは以下のとおりです。

 感性やセンスを働かせれば、有利になります。センスや感性を働かせる手法は一般的な小論文指導では、ほとんど指導対象となりませんが、私が運営する塾ではかなり細かくこの感性面を強化します。「基本力」は、「実力ギャップを構成する要素」ですので、センスを働かせれば、受験は有利になります。

裏返しの対策案

 上記のように、何が起こっているのかについて、もれなく、重複無く考察していくことが論理思考の基本となります。
 しかし、多くの受験生は、(合格した人のマネをすればよいはず)と考え、つい楽な方向を選んでしまいがちです。覚えておかなければならないことは、合格した人のマネをほとんどの受験生はしており、慶應SFCの一般入試では、ほとんどの人が不合格になってしまうということです。
 問題解決学では、問題を解決する際に、「本質的な問題点の裏返しの対策を行う」(※勝手に推測した原因の裏返しの対策ではないことに注意。)か、「大きなアップサイドが見込める領域に対する対策を行う」ことのどちらかが重要であると言われています。従って、慶應SFCの小論文対策で高い点数を出していくためには、基本の力、知性の力、各種スキルの力(本シリーズでご紹介してきた内容をご参照ください。)を鍛えることが大切です。

大きなアップサイドが見込める対策案

 問題解決学では、「大きなアップサイドが見込める領域に対する対策を行う」ことも有効な対策であると言われています。このような指針は問題解決の原理原則です。慶應SFCの合格に関しては、私がここで、ご紹介した「慶應SFC小論文対策4つの秘訣合格法」(エール出版社)に記載した、「3つの宿題」が当てはまります。「3つの宿題」とは、以下の3点のことです。

【3つの宿題】
 ①研究計画書を書く(実現可能なもの)
 ②商品・サービスに関する企画を考える。(革新的なもの)
 ③政策を考える。(自分が総理大臣ならどのような政策を打ち出すかを考える。)

 上記のような私のアドバイスについて、大学受験生なのだから、研究計画書など書けなくて良いとアドバイスする塾もあったようです。しかし、2017年、私の予想は的中し、環境情報学部で研究会についての問題が出題されました。

過去の出題内容と「3つの宿題」の関係性一覧表

 私が上記の3つの宿題をきちんとこなしておくことを強くオススメする理由は、以下のように、過去の出題を見る限り、上記の内容をきちんと考えていた人が断然有利になるからです。
 以下の内容は、「慶應SFC小論文対策4つの秘訣合格法」(エール出版社)に掲載していた一覧表です。

適切な対策が慶應SFCダブル一発合格の鍵

 私は長年の「慶應SFC進学対策専門塾」運営の経験から、慶應SFCは誰でも合格できると考えています。しかし、多くの人はSFC受験を簡単だとは考えません。なぜならば、慶應SFCの受験に詳しくないためです。「慶應SFCの小論文対策はこのように進めていけばよろしい」という言説はネットに溢れています。ここでご紹介したような合格の秘訣を知っている人はあまりおらず、知っていても、出来る人はほとんどいません。
 私の経験から言えば、上記の内容を踏まえて、AO入試をきちんと進め、適切な指導のもとに、「3つの宿題」を作り上げれば、能力に関係なく慶應SFCに合格できます。その理由は、熱意や問題解決力を慶應SFCは評価するためです。IQだけを慶應SFCは、評価しているわけではありません。
 この意味で、慶應SFCでは、AO受験も、一般入試も、どれだけ準備を進めているかを試験で問われています。「3つの宿題」と私が表現した課題は、言い換えれば、「積み上げ型」の試験と言えます。何かしら物を積み上げるように、準備を進めるのが慶應SFC受験のうまいやり方です。一方で、一般的な小論文の試験は、「非積み上げ型」と言えます。受験までに準備を進めるというよりは、入試で自分の実力を示す必要があります。
 私が運営する塾では、生徒が準備した「3つの宿題」という課題を私がチェックし、SFC受験に備えます。
 ぜひここでご紹介した書籍を読み、無駄な慶應SFC対策をせず、一発で慶應SFCに合格されることをお祈りしています。

まとめ

 最後に本日のまとめを掲載します。

  1. 構文にはめるだけの、ワンパターン解法で受験しない。
  2. 手軽な対策で済ませない。
  3. 実力ギャップを埋めると合格できる。
  4. 実力ギャップは、基本、知性(知見・経験)、各種スキル。
  5. 「3つの宿題」をやると慶應SFCに合格しやすくなる。
  6. 慶應SFCは、「積み上げ型」の試験であり、練習しても受かりにくい。

プロフィール

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牛山 恭範(うしやま・やすのり)

  • 慶應義塾大学合格請負人
  • スキルアップコンサルタント
  • 専門家集団Allaboutスキルアップの担当ガイド
  • 株式会社ディジシステム 代表取締役
  • ヤフー(Yahoo)知恵袋 専門家回答者
  • 慶應大学進学専門塾『慶應クラス』主催者

慶應大学に確実かつ短期間で合格させる慶應義塾大学合格請負人。慶應義塾大学合格の要である、小論文と英語の成績を専門家として引き上げる為、理系を除く全学部への合格支援実績がある。(学部レベルだけに留まらず、慶應大学法科大学院へ合格に導く実績もある。)短期間で人を成長させる為の知見を活かし、教え子の小論文の成績を続々と全国10以内(TOP0,1%以内も存在する)に引き上げる事に成功。12月時点で2つの模試でE判定の生徒を2ヵ月後の本試験で慶應大合格に導く実績もある。

技術習得の専門家として活動する為、英語力の引き上げを得意としており、予備校を1日も利用させずにお金をかけず、短期間で英語の偏差値を70以上にして、帰国子女以上の点数を取らせるなどの実績が多い。慶應大学合格支援実績多数。

自分自身も技術習得の理論を応用した独自の学習法で、数万項目の記憶を頭に作り、慶應大学SFCにダブル合格する。(その手法の一部は自動記憶勉強法として出版)同大学在学中に起業し、現在株式会社ディジシステム代表取締役。
より高い次元の小論文指導、小論文添削サービスを提供する為にも、世界最高の頭脳集団マッキンゼーアンドカンパニーの元日本、アジアTOP(日本支社長、アジア太平洋局長、日本支社会長)であった大前研一学長について師事を受ける。

ビジネスブレークスルー大学大学院(Kenichi Ohmae Graduate School of Business)経営管理研究科修士課程修了。(MBA)スキルアップの知見を用いることで、牛山自身の能力が低いにも関わらず、同大学院において、『東大卒、東京大学医学部卒、京都大学卒、東大大学院卒(博士課程)、最難関国立大学卒、公認会計士、医師(旧帝大卒)、大学講師等エリートが多数在籍するクラス』(平均年齢35歳程度)において成績優秀者となる。個人の能力とは無関係に「思考・判断力」「多くの記憶作り」等で結果を出すことができるスキルアップコンサルタントとしてマスコミに注目される。(読売新聞・京都放送など)他の「もともと能力が高い高学歴な学習支援者」と違い、短期間(半年から1年)で、クライアントを成長させることが特徴。

慶應合格のためのお得情報提供(出る、出た、出そう)ではなく、学力増加の原理と仕組みから根本的に対策を行う活動で奮闘中。

著書

「慶應大学絶対合格法」

「AO入試プレゼンテーション対策と合格法」

「小論文技術習得講義」

「小論文の教科書」

「自動記憶勉強法」

「~なぜ人は情報を集めて失敗するのか?~目標達成論」

「勉強法最強化PROJECT」(弁護士・医師との共著)

「慶應小論文合格バイブル」

「難関私大対策の急所」(以上共にエール出版社)

「機械的記憶法」(日本実業出版社)

「クラウド知的仕事術」(日本能率協会マネジメントセンター)

「速読暗記勉強法」(日本実業出版社)

「牛山慶應小論文7ステップ対策」

第1回 「従来の教育法では慶應に益々合格しにくくなる」はこちら

第2回 「慶應大学合格に必要な要素と中核」はこちら

第3回 「慶應大学合格に有効な受験対策(前編)」はこちら

第4回 「慶應大学合格に有効な受験対策(後編)」はこちら

第5回 「慶應小論文対策で失敗しないための根本的対策」はこちら

第6回 「信頼関係と素直な心で慶應受験に強くなる」はこちら

スピンオフ第1回 「今からでも時間がなくても国立大学、慶應大学に我が子を合格させる方法」はこちら

スピンオフ第2回<前編> 「逆転合格を可能にする慶應SFC小論文対策<前編>」はこちら

スピンオフ第3回<後編> 「逆転合格を可能にする慶應SFC小論文対策<後編>」はこちら

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